紹興酒の匂いを緩和する方法について

中華料理屋で紹興酒…薬の匂いがキツイ!砂糖を入れるといいの?

「教授、それは紹興酒ですよね?」

ゼミの教授のお手伝いで、学会に付き添ったマイコさん。帰りに今日のお礼をと、中華料理をご馳走になることになりました。すっかり舞い上がっていたのですが、食事の席で先生が「まあ、どうぞ」と自分が召し上がっているお酒を薦めてくれます。気持ちは有り難いのですが、先ほどから先生が飲んでいるのはどう見てもボトルキープの紹興酒。しかも「結構召し上がるんでしょう?お噂はかねがね」と何か誤解をしている様子です。せっかく薦められたお酒を断るわけにもいきませんし、何かこの状況を乗り切るよい機会はないものか…?と思い悩むマイコさん。どうすればよいのでしょう?

「お客様、こちらは如何ですか?」

何となく雰囲気を察したのか、店員さんが席へ来てマイコさんのお酒の横に何か棗のようなものを置いてくれました。開けてみるとどうやらザラメのお砂糖。先生は「君、無粋な真似はよしなさい」と店員さんに怒っていましたが、マイコさんは助かったとばかりに「いいえ、せっかくなので頂きます」と答えました。ただ、これを入れたところで少しはまともに飲めるようになるのか、一抹の不安ではありましたが。

先生の視線が逸れた隙に結構な量を入れ、一口飲んでみればなるほど、漢方のような、何だか独特の香りはまだありましたが、分量を多めに入れたお陰か随分飲みやすくなりました。温かい紹興酒にザラメが程良く溶けて、舌の上で転がります。何とかその場を乗り切ったマイコさんでしたが、後から調べてみると実はその飲み方、目上の方の前ではあまりやらない方がよいのだとか。あの時は店員さんの好意を受け取るという形で事なきを得ましたが、先生が怒っていたのはどうやらそういうことだったのです。紹興酒を飲む二度目の機会がないことを祈りながら、マイコさんはパソコンをそっと閉じました。